弁護士の郵便の使い方(1)

2016年7月6日

私たち弁護士は、仕事上、依頼者、相手方、公的機関等に毎日のように郵便を送り、また、受け取っています。

郵便、とくに封書の手紙を送る場合に、郵便局では様々なオプションサービスが用意されていることは皆さんご存じのことと思います。

主なものとしては、速達、書留、特定記録、配達証明、内容証明があります。

このうち、速達は説明不要ですね。

書留には、一般書留、簡易書留、現金書留があります。

現金書留は、現金を送る場合に使われます。郵便局で売っている専用封筒を使う必要があります。

一般書留は、引き受けから配達までの送達の各過程を郵便局で記録してくれるので、郵便局のネットサービスで追跡することができます。また、郵便が受取人(送り先)に届かなかったり、中身が壊れてしまった場合に、郵便局が最高500万円までの実損害について賠償してくれます(差し出しの際に損害賠償が必要となる金額を申し出る必要があります。申し出がないときは最高で10万円になります)。

これに対し、簡易書留は、引き受けと配達のみを郵便局で記録してくれます。ネットサービスで追跡できるのは一般書留と同様です。ただし、郵便局の賠償は最高5万円までになります。サービスが簡易な分、一般書留より料金は割安です(一般書留は430円以上、簡易書留は310円です)。

特定記録は、引き受けのみを郵便局で記録してくれます。こちらもネットサービスで追跡できます。簡易書留よりさらに簡易なサービスで料金も160円です。

配達証明は、一般書留につけられるオプションです(オプションのオプション)。郵便局が受取人に配達したことを証明してくれます。郵便が受取人に届くと、郵便局から「郵便物等配達証明書」と書かれたはがきが送られてきます。そのはがきには、受取人の氏名、問合せ番号と「上記の郵便物等は○年○月○日に配達しましたので、これを証明します。」と書かれ、配達した郵便局の日付印が押されています。

内容証明も一般書留につけられるオプションです。郵便局が文書の内容について証明してくれます。文書の内容の証明と言っても、書かれている内容が真実かどうかを証明するものではありません。いつ、どういった内容の文書を誰から誰あてに差し出されたかについて証明してくれるのです。内容証明は、差し出す際、同じ文書を3通、郵便局に持参します。1通を受取人に送り、残り2通は、1通ずつ差出人(送り主)と郵便局が保管します。郵便局が文書を保管してくれるので、もし差出人が自分の文書をなくしてしまったとしても、保管された文書をみることができます。ただし、内容証明で送る文書には、横書きの場合、1行20字以内、1枚26行以内といった字数・行数の制限があります。もしこれらをオーバーしていると郵便局では受け付けてくれません(窓口で郵便局員に制限内の文書なのか厳密にみられますので、時間もかかります)。なお、いまは文書と言っても手書きはまれでパソコンで作るのが一般的ですので、ネットを利用した電子内容証明サービスもあります。これを使うとわざわざ郵便局に文書3通を持参する必要はなく、窓口で待たされることもありません。字数・行数制限も緩和されます。私も専ら電子内容証明サービスを利用しています。内容証明は、たいてい配達証明とセットで使われます。この二つのオプションを合わせて使うと、郵便局が文書の内容とその配達を証明してくれるので、確実に差出人の意思を受取人に伝えたいとき、例えば、契約を解除したいときなどは、この方法によることになります。

次回はこれらのオプションサービスの使い分けについて、ご説明します。

弁護士 高橋大亮